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薬剤師による調剤薬局の仕事解説

事務仕事から人材育成まで、調剤薬局の仕事すべてを管理薬剤師が解説します。

夜間休日等加算、時間外加算、休日加算、深夜加算の完全解説

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夜間・休日等加算や時間外加算、休日加算、深夜加算の算定要件をすべて把握している人がどれくらいいるでしょうか。休日に輪番で薬局を臨時開局した場合、算定できるのはどの加算でしょうか。

ここでは夜間・休日等加算、時間外等加算について解説します。すべてを暗記しておく必要はありません。必要な情報はすべてこの記事に載っていますので、必要なときに見に来てください。


時間外に関する調剤報酬点数表

まずは調剤報酬点数表の夜間・休日等加算、時間外等加算に関する部分を見てみましょう。

加算の名称 点数
時間外等加算 時間外加算 基礎額の100%
休日加算 基礎額の140%
深夜加算 基礎額の200%
基礎額 = 調剤基本料+調剤料+施設基準関係加算
夜間・休日等加算 40点
表から分かるように、時間外に関する加算は大きく2つにわけられます。時間外等加算と夜間・休日等加算です。時間外等加算はさらに時間外加算、休日加算、深夜加算の3つに分けられます。

時間外等加算の点数は一定ではなく、基礎額に依存します。基礎額については「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」に次のように記載されています。

時間外加算等を算定する場合の基礎額は、調剤基本料と調剤料のほか、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算、無菌製剤処理加算及び在宅患者調剤加算の合計額とする。嚥下困難者用製剤加算、一包化加算、麻薬・向精神薬・覚せい剤原料・毒薬加算、自家製剤加算及び計量混合調剤加算は基礎額に含まない。

したがって、基礎額の計算は次のようになります。

基礎額 = 調剤基本料+調剤料+施設基準関係加算
基礎額に含まれるもの:調剤基本料、調剤料、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算、無菌製剤処理加算、在宅患者調剤加算

一方、夜間・休日等加算の点数は40点で一定です。

時間外等加算の算定要件

では、次に加算の算定要件についてひとつずつ見ていきましょう。

時間外加算

時間外加算の算定要件は次の通りです。

(イ) 各都道府県における保険薬局の開局時間の実態、患者の来局上の便宜等を考慮して、一定の時間以外の時間をもって時間外として取り扱うこととし、その標準は、概ね午前8時前と午後6時以降及び休日加算の対象となる休日以外の日を終日休業日とする保険薬局における当該休業日とする。
(ロ) (イ)により時間外とされる場合においても、当該保険薬局が常態として調剤応需の態勢をとり、開局時間内と同様な取扱いで調剤を行っているときは、時間外の取扱いとはしない。
(ハ) 時間外加算を算定する患者については、処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録又は調剤録に記載する。

まとめると、時間外加算は次の3条件すべてを満たす時に算定可能です。

①午前8時前または午後6時以降。平日に終日休業日があれば当該休業日
②常態として調剤応需の態勢をとっていない
③処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録又は調剤録に記載
条件②は、薬局が閉まっているということです。患者の来局が続き営業時間が延びてしまった場合は、「開局時間内と同様な取扱いで調剤を行って」いますから、時間外加算の要件を満たしません。

条件①の通り平日に終日休業日があれば、当該休業日は昼間であっても時間外加算の要件を満たします。一方、1時間でも通常の開局があれば昼間は時間外加算を算定できません。例えば木曜日半日営業の薬局が午後1時に通常営業終了し、午後3時に患者の求めに応じて再開局、調剤を行った場合、時間外加算は算定できません。

休日加算

休日加算の算定要件は次の通りです。

(イ) 休日加算の対象となる休日とは、日曜日及び国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第3条に規定する休日をいう。なお、1月2日、3日、12月29日、30日及び31日は休日として取り扱う。
(ロ) 休日加算は次の患者について算定できるものとする。なお、①以外の理由により常態として又は臨時に当該休日に開局している保険薬局の開局時間内に調剤を受けた患者については算定できない。
① 地域医療の確保の観点から、救急医療対策の一環として設けられている施設、又は輪番制による休日当番保険薬局等、客観的に休日における救急医療の確保のために調剤を行っていると認められる保険薬局で調剤を受けた患者
② 当該休日を開局しないこととしている保険薬局で、又は当該休日に調剤を行っている保険薬局の開局時間以外の時間(深夜を除く。)に、急病等やむを得ない理由により調剤を受けた患者

休日加算を算定するパターンは2つあります。一つは患者の求めに応じて休日に調剤を行った場合。もう一つは薬剤師会などの輪番制の休日当番薬局として開局した場合です。休日に薬局を臨時開局する場合、休日加算と夜間・休日等加算のどちらを算定すべきか迷う事があると思います。そのような時は以下の記事をご覧ください。

深夜加算

深夜加算の算定要件は次のとおりです。

(イ) 深夜加算は、次の患者について算定できるものとする。なお、①以外の理由により常態として又は臨時に当該深夜時間帯を開局時間としている保険薬局において調剤を受けた患者については算定できない。
① 地域医療の確保の観点から、救急医療対策の一環として設けられている施設、又は輪番制による深夜当番保険薬局等、客観的に深夜における救急医療の確保のために調剤を行っていると認められる保険薬局で調剤を受けた患者
② 深夜時間帯(午後10時から午前6時までの間)を開局時間としていない保険薬局、及び当該保険薬局の開局時間が深夜時間帯にまで及んでいる場合にあっては、当該開局時間と深夜時間帯とが重複していない時間に、急病等やむを得ない理由により調剤を受けた患者
(ロ) 深夜加算を算定する患者については、処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録又は調剤録に記載する。

深夜時間帯(午後10時から午前6時までの間)にやむを得ず調剤を行った場合に算定できる加算ですから、算定する機会はめったに無いと思います。私は今まで一度も算定したことがありません。

時間外等加算の算定要件まとめ

時間外等加算の算定可能時間を表にまとめます。

時間外加算 休日加算 深夜加算
算定可能な時間 午前8時前
午後6時以降
平日の終日休業日
日曜日、祝日
12月29日〜1月3日
午後10時〜午前6時
時間外等加算は、通常の営業時間外に算定できる点数です。ですから、例えば365日24時間営業している薬局は、時間外等加算を一切算定できません。そのような薬局であっても次項の夜間・休日等加算は算定できます。

夜間・休日等加算の算定要件

夜間・休日等加算の算定要件は次の通りです。

ア 夜間・休日等加算は、午後7時(土曜日にあっては午後1時)から午前8時までの間(休日加算の対象となる休日を除く。)又は休日加算の対象となる休日であって、保険薬局が表示する開局時間内の時間において調剤を行った場合に、処方せんの受付1回につき、調剤料の加算として算定する。ただし、時間外加算等の要件を満たす場合には、夜間・休日等加算ではなく、時間外加算等を算定する。
イ 夜間・休日等加算を算定する保険薬局は開局時間を当該保険薬局の内側及び外側の分かりやすい場所に表示するとともに、夜間・休日等加算の対象となる日及び受付時間帯を薬局内の分かりやすい場所に掲示する。また、平日又は土曜日に夜間・休日等加算を算定する患者については、処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録又は調剤録に記載する。

夜間・休日等加算の算定可能時間は次の通りです。

平日:午前8時前、午後7時以降
土曜日:午前8時前、午後1時以降
日曜日、祝日、12月29日〜1月3日:終日
夜間・休日等加算と時間外等加算の両方が算定可能な場合は、時間外等加算を算定します。先程も述べましたが、夜間・休日等加算は通常営業時間内であっても算定可能です。

算定の基準は処方せんの受付時間

時間外に関する加算の算定基準は受付時間です。例えば、平日の午後6時55分に処方せんを受け付け、服薬指導が終了したのが午後7時10分だった場合、夜間・休日等加算は算定できません。




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