薬剤師による調剤薬局の仕事解説

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サムスカ(ADPKD)登録医師確認窓口と調剤手順を解説

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サムスカは常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)、心不全及び肝硬変における体液貯留に使用される利尿薬です。ADPKDに対してサムスカを処方する場合、処方医は大塚製薬の研修プログラムを受講し受講修了医師として登録されていなければなりません。

ここでは、サムスカの処方せんを薬局で応需した場合の、登録医師確認方法、調剤手順について解説します。



サムスカ登録医師確認窓口はこちら

※心不全及び肝硬変における体液貯留に対する処方の場合、登録医師の確認は不要です。

サムスカ登録医師確認窓口
【サムスカ ADPKD e-Learning 受講医師検索ページ】
https://www.otsuka-elibrary.jp/var/pkdel/doctor/search
【大塚製薬医薬情報センター】0120-189-840
受付時間 月〜金9:00~17:30(土日、祝日を除く)

なぜ登録医師の確認が必要なのか

サムスカの添付文書には次のように記載されています。

【承認条件】
常染色体優性多発性のう胞腎の治療及び本剤のリスクについて十分に理解し、投与対象の選択や肝機能や血清ナトリウム濃度の定期的な検査をはじめとする本剤の適正使用が可能な医師によってのみ処方され、さらに、医療機関・薬局においては調剤前に当該医師によって処方されたことを確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

ADPKDに対するサムスカの最適な治療結果を得るためには、ADPKD病態に精通かつサムスカの安全性及び有効性のプロファイルを熟知した医師によって使用される必要があることから、安全対策のための適正使用管理体制が設けられています。


サムスカ登録医師の確認手順

サムスカの登録医師確認手順は次のようになっています。(画像はhttp://www.jshp.or.jp/cont/14/0327-1-3.pdfから引用)

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サムスカの処方せんを応需した場合、まず用法用量を確認します。『1日2回投与』または『1日用量が30mg以上』の場合、適応症はADPKDと考えられるため、登録医師の確認が必要です。

逆に言えば、『1日1回投与でかつ1日用量が30mg未満』の場合、心不全及び肝硬変における体液貯留に対する処方と考えられるため、登録医師の確認は不要です。

登録医師の確認方法の確認方法について、サムスカのインタビューフォームには次のように記載されています。

<登録医師の確認方法>
①処方医の名前入りの「サムスカカード」を患者さんが持参していれば登録医師である。
②処方医の「受講終了証の写し」を患者さんが持参していれば登録医師である。
①又は②で確認できない場合、処方医へ登録状況を確認する。
不明又は登録状況が確認できない場合は、調剤せずに下記に問い合わせる。
大塚製薬株式会社 医薬情報センター 0120-189-840

サムスカカード、受講修了証は次のようなものです。(画像はhttp://www.jshp.or.jp/cont/14/0327-1-2.pdfから引用)

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サムスカカードまたは受講修了証で登録医師であることを確認するのが通常ですが、確認できない場合は処方医師へ疑義照会します。それでも確認できない場合は大塚製薬医薬情報センターに電話で確認します。

「サムスカ ADPKD e-Learning 受講医師検索ページ」というWebサイトがあるため、こちらで確認しても構いません。ただし、こちらのWebページで公開されているのは「Webでの情報公開に同意いただいたe-Learning受講修了医師」のみですから、すべての受講終了医師を網羅しているわけではありません。

最後に

調剤前に登録医師の確認が必要な医薬品の一覧を以下の記事にまとめています。網羅されていますので、必要に応じてご覧ください。



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